こんにちは。川中努です。

立春の昨日は去年から企画していた、お客様である星野リゾート・界出雲の社員の皆様の酒蔵見学に加わらせていただき、出雲市にある富士酒造さま(出雲富士)と旭日酒造さま(十旭日)を訪問しました。


朝JR出雲市駅で待ち合わせをした時、皆さん女性社員の方達ばかり11名ということで最初は多少緊張しましたが、そこはさすが接客のプロの方たちばかり。すぐに仲良くしていただきました。

中には、昨年新卒で入社した方たちもいらっしゃり、出身地も山形、愛知、大阪、奈良、福岡、佐賀など全国津々浦々。

皆さん、島根に赴任して出雲の地酒と出会い、魅力にハマっていったとのことです。どなたも蔵見学を楽しみ、主体的にもっと学んでお客様に伝えたいという意欲に満ちていらっしゃいました。Sさん始め上司の方たちがいいチームの雰囲気をつくっておられるなと思いました。


出雲富士さんでは2班に分かれ、蔵見学と試飲をさせていただきました。蔵見学は昨年、奥出雲葡萄園の小公子収穫の際に一緒になった、前職は鳥取医大で研究職をしていた蔵人の方が、試飲は杜氏の今岡専務が担当していただきました。

出雲富士

蔵は普段は一般の見学を受け入れておらず、写真もSNSへの投稿は禁止ということでした。今岡専務がお話になられたのは、「ネット社会で便利になったが、こうやって足を運んできてくれる方、人間関係ができている方と、ネットで物を買う方と、同じ扱いにしたくない。自分たちは人と人との繋がりを大切にしたい。」という思いがあるということでした。


蔵は入る前、入った後も、30秒の手洗いを徹底し、当社以上に4S(整理・整頓・清潔・清掃)を徹底しておられることがよく分かりました。お酒という口に入る物を製造している場所として、こちらなら安心・安全です。

出雲富士さんでは、敢えて手間隙をかけて昔ながらの木槽絞りにこだわってつくっておられ、その機械も今やメンテナンスできる専門業者がいないので、自分たちで柿渋を塗ったり、できないことは大工さんにお願いしたりしているとのことでした。

発酵の過程も見させていただきましたが、とても丁寧に温度管理をされていて、最近の暖冬でも意図的に操作して酒造りをするのではなく、与えられた条件の中で如何に自分たちの酒をつくるかということに挑戦されているといいことがよく分かりました。

試飲は、純米(白ラベル)・特別純米(黒ラベル)・純米吟醸超辛口(青ラベル)・純米吟醸(赤ラベル)・純米大吟醸「天の叢雲」(あまのむらくも)・雲のゆず酒・雲の梅酒をさせていただきました。

試飲

JR西日本のトワイライトエクスプレス瑞風にペアリングで採用が決まった青ラベルが好評でした。皆さん、普段出されているお酒を職場では飲めないので、いい機会になったと喜んでおられました。


午後からは十旭日さんにて見学をさせていただきました。こちらでは、副杜氏の寺田栄里子さんに蔵見学と試飲をご担当していただきました。

十旭日

ちょうど、14時から蔵として初めての試みを、これも SNSに投稿は不可だけど見学をさせていただける幸運に恵まれました。


お米から徐々にお酒に変わっていく過程をタンクで見せていただき、発酵する様子を嬉しそうに話す寺田さんとそれを聞く皆さんの様子が印象的でした。各過程で香りの違いも感じることができ、貴重な機会となりました。

蔵

お店はちょうどこの日から、昔の旭日酒造の様子に戻すための改装が始まり、去年取得された隣のレンタルスペース中町で試飲をさせていただきました。十旭日のお酒を様々な温度帯で燗しながら楽しむことができました。

立春の一日に見学させていただいた2つの酒造会社さま。どちらも自分たちのミッションを明確にさせていることでの違いが明確になっていて素晴らしかったです。

また、そのような酒蔵さんとお客様を橋渡しすることも当社のミッション・ステートメントにある「つながりを生み出す」をまさしく現実化させていただいてる瞬間でした。

今日ご一緒させていただいた星野リゾート・界出雲さまは、松江市玉湯町の玉造温泉にある旅館です。こちらでは、日本酒発祥の地・島根を体験していただけるように、スタッフの方たちが様々な工夫を凝らしていらっしゃいます。

中でも日本酒バーは、多くの種類の島根の地酒を気軽に楽しんでいただけるとても魅力的な施設です。縁結びの地・出雲に旅行をお考えの方は、ぜひ界出雲さまへお泊まりになられてはいかがでしょうか。

日本酒バー